化粧品は値段が高いほど効果がある、は嘘!?化粧品の「効果」と選び方
季節の変わり目になると、お肌が敏感になって、普段使っている化粧品が合わなくなること、ありますよね。
化粧品変えてみようかな…、高い化粧品を使ってみたほうが効果があるのかな…なんて思っている方!
「値段が高い化粧品ほど効果がある」なんてことはありません。
今回は化粧品事情に比較的詳しい私が、化粧品の効果と裏話をご紹介します。
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化粧品ってなに?「効果」とは?
私は現在、とある商社に勤めていますが、かれこれ4年ほど、化粧品の品質管理部門であらゆる化粧品を見てきました。
これまで様々なお店でも色んな化粧品を見てきましたが、見る限り、百貨店やドラッグストアの美容部員さんは、
自社の化粧品を積極的に売り出す立場なので、買ってくれそうなお客さんには、いかにも効果があるように、商品の説明をしています。
その説明が上手な美容部員さんほど、買わせ上手で、
お客さんも「あ、効果を感じる!次もここで買おう!」と思うわけです。
皆さん勘違いしがちなのが、値段の高い化粧品ほど効果があるのではないかと思うんです。
しかし、そんなことはありません。
化粧品の「定義」とは?
そもそも「化粧品」の定義をご存知でしょうか?
定義なんて知らなくても…と思う方もいるかもしれませんが、念のためご説明します。
化粧品とは、人の身体を清潔にし、美化し、魅力を増し、容貌を変え、又は皮膚もしくは毛髪を健やかに保つために、身体に塗擦、散布その他これらに類似する方法で使用されることが目的とされている物で、人体に対する作用が緩和なものをいう。(薬機法抜粋)
とあります。
この定義を見ると、え?と思うかもしれませんが、簡単に言うと、
そもそも化粧品とは、見た目を美しく見せ、人体に対する作用が緩和なものなのです。
つまり、劇的な効果があるものは、化粧品とは言えません。
化粧品の「効果」とは?
さらに、化粧品には、言える効果が決まっていることをご存知でしょうか。
(以下、化粧品工業会発行 「化粧品等の適正広告ガイドライン」より抜粋)
https://www.jcia.org/n/all_pdf/gul/JCIA20170906_ADguide.pdf
化粧品の効果は、この56項目しか言えません。
見ていただいて分かるように、「〇〇を防ぐ」「〇〇を与える」「〇〇を与える」といった、すごくあいまいな項目ばかりです。
つまり、「シミをなくす」や「毛穴をなくす」などは言えません。
値段が高い化粧品、安い化粧品があるのはなぜ?
ではなぜ値段が高いのから低いものまで色んな化粧品があるのでしょうか。
化粧品1つとっても、100円均一で売っているものもあれば、通販で〇万円もするものもありますよね。
高い化粧品と安い化粧品の差はいくつかあります。
①どこで売っているか
例えばドラッグストアで売っている化粧品と百貨店で売っている化粧品では、
当然百貨店で売っているほうが高いです。
それは、百貨店で売っている化粧品は、百貨店ブランドという看板を掲げているからです。
その一方で、ドラッグストアで売っている化粧品は、「プチプラ」が多いですよね。
つまり、売っている場所が高級品を売っている場所(百貨店など)であればあるほど、化粧品自体の価格も高くなります。
さらに、ドラッグストアには、美容部員さんはいてもお店全体で2人ぐらいですが、
百貨店となると、そのブランドにつき5、6人の美容部員さんが配置されていますので、
その方々の人件費も、実は、化粧品に乗っています。
②容器にこだわっているか
実は化粧品の値段のほとんどが容器の値段だということをご存知でしょうか。
化粧品の中身の値段は、比較的安いんです。
例えば化粧水は、そのほとんどが水です。他にもたくさん入っている成分は、ほんの数%しか入っていないことがほとんどなので、
値段もたかが知れています。
百貨店で売っている化粧品を見てもらうと分かると思いますが、
大手ブランドは、容器デザインが珍しいもの、かわいいものが目立ちます。
一方で、100円~500円の化粧品の容器は、かなりシンプルなものが多いです。
実は、容器は作るのにかなりお金がかかります。
例えば画期的なデザインで珍しい形の容器を作りたい!と思ったら、まず容器を1からデザインし、
容器を作る機械を開発したり…など、ものすごい時間とお金がかかるんです。
なので、高い化粧品は容器にお金がかかっている可能性があります。
③特許技術を使って作っている
化粧品の歴史は長く、今となってはそこまで画期的な化粧品は出てこなくなりました。
そんな中でも値段が高い化粧品は、特許技術を使って作られている可能性があります。
特許技術を使って作っているとはどういうことかというと、
例えば、容器の構造に特許が取られている、特許を取っている製法で作られていて、その分の値段が化粧品に乗っていることもたまにあります。
④希少価値の高い成分が入っている
私も以前経験があるのですが、海外で購入したクリームを使ったら、肌が荒れたことがありました。
海外製品ではごくまれに、値段の安い原料(成分)を使って化粧品を使っているものもあります。
化粧品は、いくつもの原料(成分)を混ぜ合わせて作るのですが、中に入れる原料にも、
値段が様々にあります。
例えば誰もが化粧品に入れる原料は、流通量が多いので値段も安く、
逆にあまり化粧品には使われない珍しい原料は、流通量が少なく、値段も高く設定されていて、
その分、化粧品も高くなっているなんてこともまれにあります。
化粧品はどう選べばいい?
こう見ていくと、化粧品の値段の秘密がなんとなく分かったと思いますが、
ではこれからどうやって化粧品を選べばいいのかと悩むと思います。
化粧品の値段の秘密を分かっても、それでも大手ブランドはなんとなく安心だし、
肌に合っているから変えたくないと思う方もいらっしゃるでしょう。
しかし、高い値段のほとんどが容器にかかっているんだ…と思いながら買うのも、なんだか嫌ですよね。
そんな方におすすめなのは、今ご自身が使っていて、肌に合っている化粧品のパッケージ(成分が書いてある部分)を
ドラッグストアやディスカウントストアに持っていき、
売られている他の化粧品のパッケージと、成分を比較してみましょう。
比較するのは、パッケージに書いている「全成分」部分の、上から5番目ぐらいまでの成分で、
そのほとんどが同じであれば、その化粧品を一度使ってみるのもおすすめです。
ただし、もしそれでお肌に合わなかったときには、使用をやめてくださいね。
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まとめ
ここまで読んでいただいて、化粧品の効果は、商品ごとに大きな差はないことが分かったと思います。
女性の皆さんが、値段や売り文句に騙されず、ほんとうに自分の肌に合う化粧品を選べればいいなと思います。
以上、化粧品は値段が高いほど効果がある、は嘘!?化粧品の本当の「効果」と選び方は?についてでした。
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